冷凍三種の試験は、過去問を見ているとわかりますが、毎年似たようなポイントが繰り返し問われています。
全範囲を完璧にするのは大変ですが、「ここだけは確実に押さえておく」というポイントを絞れば、効率よく得点できます。この記事では、僕が過去問を何年分も解いた中で「またこれ出てる」と感じた頻出ポイントを10個まとめました。
試験直前の見直しにも使えるように書いたので、ブックマークしておいてもらえると便利だと思います。
ポイント1:冷凍サイクルの各ステップを入れ替える引っかけ
出題例: 「蒸発器では冷媒が凝縮して熱を吸収する」→ ×
蒸発器では「蒸発」、凝縮器では「凝縮」。当たり前のことですが、試験ではこの役割を入れ替えた選択肢がほぼ毎年出ます。
覚え方: 蒸発器=液体→気体=熱を吸う。凝縮器=気体→液体=熱を捨てる。名前の通りのことが起きている、と覚えるだけでOKです。
→ 詳しくは記事4(冷凍サイクル)
ポイント2:容積式と遠心式の分類
出題例: 「ロータリー圧縮機は遠心式に分類される」→ ×
ロータリー式は「回転する」から遠心式だと思いがちですが、冷媒を閉じ込めて押し縮めているので容積式です。スクリュー式・スクロール式も容積式。遠心式(ターボ式)だけが別グループ。
覚え方: 遠心式はインペラ(羽根車)で飛ばすタイプだけ。それ以外は全部容積式。
→ 詳しくは記事6(圧縮機の種類)
ポイント3:安全弁と溶栓の作動条件を入れ替える
出題例: 「溶栓は圧力の上昇によって作動する」→ ×
安全弁=圧力で作動。溶栓=温度で作動。これを入れ替えた選択肢が定番の引っかけです。さらに、安全弁は繰り返し使えるが、溶栓は一度作動したら交換が必要、という違いもよく問われます。
覚え方: 溶栓の「溶」は溶ける。熱で溶ける=温度で作動。
→ 詳しくは記事10(安全装置)
ポイント4:冷媒とオゾン層・温室効果の関係
出題例: 「HFCはオゾン層を破壊しないので、環境への影響はない」→ ×
HFC(R410Aなど)はオゾン層を破壊しませんが、温室効果が大きいです。「オゾン層を壊さない=環境に優しい」と思わせる引っかけです。
覚え方:
- CFC・HCFC → オゾン層を壊す(すでに規制済み)
- HFC → オゾン層は壊さないが、温室効果が大きい
→ 詳しくは記事8(冷媒の種類)
ポイント5:アンモニアの特性
出題例: 「アンモニアは毒性がなく安全に使用できる」→ ×
アンモニア(R717)は冷却能力が高い優秀な冷媒ですが、毒性があります。もう一つ、アンモニアは銅を腐食させるので、銅管が使えないというのもセットで出ます。
覚え方: アンモニア=強いけど危ない=毒性あり+銅NG。
→ 詳しくは記事8(冷媒)+記事11(配管)
ポイント6:高圧遮断装置は冷媒を放出しない
出題例: 「高圧遮断装置は圧力が設定値を超えると冷媒を外部に放出する」→ ×
安全弁や溶栓は冷媒を放出して圧力を下げますが、高圧遮断装置は圧縮機を停止させることで圧力上昇を防ぎます。冷媒は放出しません。
覚え方: 高圧遮断装置だけ仲間はずれ。「止める」であって「逃がす」ではない。
→ 詳しくは記事10(安全装置)
ポイント7:許可と届出の違い【法令科目】
出題例: 「第二種製造者は都道府県知事の許可を受けなければならない」→ ×
第一種製造者=許可が必要。第二種製造者=届出でOK。許可は「認めてもらわないとできない」、届出は「やりますと報告する」。ここを入れ替えた問題が毎年のように出ます。
これは法令科目で問われるポイントです。保安管理技術ではなく法令の勉強として押さえておいてください。
覚え方: 規模が大きい方が厳しい=第一種は許可。
→ 詳しくは記事12(高圧ガス保安法)
ポイント8:耐圧試験と気密試験【法令科目】
出題例: 「気密試験は設計圧力の1.5倍以上の圧力で行う」→ ×
耐圧試験=設計圧力の1.5倍以上。気密試験=設計圧力以上。そして順番は耐圧→気密。この3点のどれかを入れ替えた選択肢が出ます。
こちらも法令科目で問われることが多いポイントです。
覚え方: 耐圧の方が厳しいテスト(1.5倍)で、先にやる。気密は後から、圧力も低め。
→ 詳しくは記事11(圧力容器・配管)
ポイント9:シャフトシールの目的
出題例: 「開放式圧縮機のシャフトシールは、振動を防ぐために設けられている」→ ×
シャフトシールの目的は冷媒の漏洩を防ぐことです。開放式は圧縮機とモーターが別々になっていて、軸が外に出ている部分から冷媒が漏れないようにするための部品。
覚え方: シール=封をする=漏れを防ぐ。
→ 詳しくは記事6(圧縮機の種類)
ポイント10:成績係数(COP)のポイント
出題例: 「蒸発温度を下げると成績係数は大きくなる」→ ×
成績係数(COP)は、蒸発温度が上がると大きくなり、凝縮温度が下がると大きくなります。つまり、蒸発温度と凝縮温度の差が小さいほどCOPは高い。
もう一つ覚えておくべきなのが、ヒートポンプの成績係数は、冷凍の成績係数より常に1だけ大きいということ。冷凍は「冷やす」ことだけを評価しますが、ヒートポンプは「冷やす+温める」の両方を合わせた効率なので、その分1だけ大きくなります。これもよく出ます。
覚え方: 温度差が小さい=効率良い=COP高い。ヒートポンプはCOP+1。
まとめ:少しずつわかることを増やしていけば、合格に近づく
この10個のポイントを知っているだけで、試験のすべてに対応できるわけではありません。でも、過去問を解いていて「あ、これ知ってる」と思える問題が1つ増えるだけでも、合格には確実に近づきます。
冷凍三種の試験は、一気に全部を理解する必要はありません。「わかること」を少しずつ増やしていく。 その積み重ねが合格ラインを超える力になります。
この記事のポイントを覚えたら、次は過去問を解いてみてください。「あ、ポイント3のやつだ」と気づける問題が出てくるはずです。そうやって知識と過去問をつなげていくことが、一番効率のいい勉強法です。
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- 記事12:高圧ガス保安法をわかりやすく解説
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