第三種冷凍機械責任者に独学で合格した勉強法【文系・知識ゼロからのリアル体験記】

第3種冷凍機試験

はじめに:冷凍機にまったく興味がなかった僕が受験を決めた理由

正直に言います。僕は冷凍機に1ミリも興味がありませんでした。

もともと文系で、メーカーの営業職として働いていた僕にとって、「冷凍サイクル」も「圧縮機」も完全に未知の世界。高校時代の物理では赤点を取ったことがあるくらいで、理系の知識はほぼゼロ——そんな状態からのスタートでした。

じゃあなぜ受験したのか。理由はシンプルで、給料を上げたかったからです。

会社の資格手当の対象に第三種冷凍機械責任者が含まれていて、合格すれば毎月の給与がアップする。正直、冷凍機への情熱なんてものはありません。でも「毎月の手当が増えるなら、やるか」という、きわめて現実的な動機で勉強を始めました。

そんな僕でも独学で一発合格できたので、同じように「自分には無理かも」と感じている方にこそ、この記事を読んでほしいと思います。ここでは、知識ゼロの状態から合格までにやったことを、包み隠さずお伝えします。

勉強を始める前にやったこと:ゴールと現在地の確認

いきなりテキストを開く前に、まず試験の全体像を把握しました。

まず、試験の合格基準を確認しました。

第三種冷凍機械責任者の試験は「法令」と「保安管理技術」の2科目で、それぞれ60%以上の得点が合格ラインです。つまり、満点を狙う必要はない。これを知っただけで、かなり気が楽になりました。

次に、過去問をざっと眺めました。

勉強を始める前に、一度過去問をパラパラと見てみました。もちろん、この時点ではほとんど意味がわかりません。でも「どんな形式で出題されるのか」「どのレベルの知識が問われるのか」を肌感覚で知っておくだけで、その後の勉強効率がまったく違ってきます。

勉強期間とスケジュール

僕は試験の約5ヶ月前から勉強を始めました。

毎日のスケジュールは、、会社に行く前に30分。夜、寝る前に30分。 基本はこれだけです。

休日にまとめてやる日もあれば、正直サボった日もあります。完璧に毎日続けられたわけではありません。それでも合計すると、120〜150時間くらいは勉強したと思います。

「5ヶ月もかかるのか」と思った方もいるかもしれません。ただ、僕は要領がいい方ではないので、この期間が必要でした。飲み込みが早い人なら3ヶ月くらいでも十分いけると思います。大事なのは期間の長さではなく、自分のペースで続けること。短期決戦が得意な人は3ヶ月で、僕のようにコツコツ型の人は5ヶ月で——自分に合ったスケジュールを組めばOKです。

実際の勉強の進め方:2ステップ

僕の勉強法はとてもシンプルで、大きく2つのステップだけです。

ステップ1:テキストをとにかく繰り返し読む

僕はテキストを合計7回読みました。

「7回」と聞くと驚くかもしれませんが、1回1回を精読しているわけではありません。特に最初の2〜3回は「読む」というより「眺める」に近い感覚です。

1回目は、何が書いてあるかすらよくわからない。冷凍サイクルのあたりは読んでいて頭がクラクラしました。「蒸発」「凝縮」「圧縮」「膨張」——言葉は日本語なのに、意味がまったく入ってこない。でも、この段階ではそれでいいんです。

2回目、3回目と繰り返すうちに、「あ、前にも出てきたな」という箇所が増えてくる。4回目あたりから、なんとなく全体のつながりが見えてきます。そして5回目以降になると、テキストの内容が「知識」として頭に残り始める。

この方法のいいところは、1回あたりの負荷が軽いことです。「完璧に理解してから先に進もう」とすると、最初の数ページで心が折れます。でも「わからなくても最後まで通す」と決めてしまえば、1周のハードルがぐっと下がります。

物理で赤点を取った僕でも、回数を重ねれば理解できるようになりました。理解の深さは、才能ではなく回数でカバーできます。

冷凍サイクルの詳しい解説は記事4で書いているので、テキストを読んでもピンとこない方はそちらも参考にしてみてください。使ったテキストや参考書の詳しいレビューは、記事3でまとめています。

ステップ2:過去問を繰り返し解く

テキストを何周か読んだら、過去問に入ります。ここが勉強の核です。

僕がやった過去問の量は、法令は5年分、保安管理技術は10年分です。保安管理技術の方を多めにしたのは、こちらの方が出題範囲が広く、パターンを掴むのに時間がかかるから。法令は比較的パターンが決まっているので、5年分でも十分カバーできました。

やり方は、過去問を解く → 間違えた問題の解説を読む → テキストの該当箇所に戻る、というサイクルをひたすら回すこと。これを何周もしました。

最初の1周目は正答率が4割くらいで、かなり落ち込みました。でも2周目で6割、3周目で8割を超えるようになります。

ここで、文系の僕だからこそ気づいたコツを一つ。選択肢の「言い回し」に注目することです。この試験は正誤の組み合わせを選ぶ形式が多く、選択肢の文章が微妙に変えられています。過去問を何度も解いていると、「この言い回しが出たら正しい(or 間違い)」というパターンが見えてくるんです。理屈を完全に理解できなくても、このパターン認識で正解にたどり着けるケースが意外と多い。

何度も繰り返しているうちに、問題文ごと覚えてしまうこともあります。「これ、見たことある」と感じる問題が増えてくれば、合格はもう目の前です。

勉強中にやってよかったこと・失敗したこと

やってよかったこと

完璧主義を捨てたこと。 これが一番大きかったと思います。

過去問の解説を読んでも、どうしても理解できない部分は出てきます。最初はそこで立ち止まって、ネットで調べたり、テキストを読み返したりして時間を使っていました。でも途中から、「わからないものはわからないまま、次に進む」と割り切るようにしました。

不思議なもので、そのときわからなかった内容も、別の問題を解いているうちに「あ、こういうことか」とつながる瞬間があります。わからない問題に固執するよりも、全体を何周も回す方が結果的に理解が進みました。

計算問題も深追いしませんでした。第三種は計算問題の出題数が少ないので、そこに時間をかけるよりも、確実に得点できる暗記系の問題を固める方が効率的です。計算問題との向き合い方は記事14で詳しく触れています。

スキマ時間の活用。 朝30分、夜30分を基本にしつつ、通勤中にスマホで過去問の解説を読んだり、法令の数字を確認したりもしていました。「毎日少しでも触れる」ことが記憶の定着には効果的です。

失敗したこと

最初にノートをきれいに作ろうとしたこと。 色ペンを使ってまとめノートを作っていた時期がありますが、途中でやめました。時間がかかるわりに、頭に残らなかったからです。それよりも、テキストを繰り返し読む方がずっと有効でした。

文系・未経験の人へのメッセージ

第三種冷凍機械責任者は、文系出身でも、実務経験がなくても、独学で十分合格できる試験です。

僕自身、勉強を始めた当初は「冷媒ってなに?」「p-h線図?何語?」という状態でした。物理で赤点を取った人間でも、5ヶ月コツコツ続けたら受かりました。

大事なのは、最初の「わからない期間」を乗り越えること。テキストを読んでも意味がわからない最初の数週間がいちばんつらいですが、回数を重ねるうちに急に視界が開けてくる瞬間があります。

「自分には理系の素養がないから無理だ」と思っている方がいたら、かつての僕と同じです。この試験に必要なのは理系の才能ではなく、「正しいやり方で、コツコツ続ける力」だけ。

——と言いつつ、そのコツコツが一番難しいんですよね。僕もサボった日は何度もあります。完璧にやろうとしなくていい。サボった翌日にまた机に向かえば、それで十分です。

次の記事では、僕が実際に使ったテキストと過去問集を詳しくレビューしています。参考書選びに迷っている方は、ぜひそちらもチェックしてみてください。
第三種冷凍機械責任者のおすすめ教材を紹介【私が実際に使った教材】 | はじめての冷凍三種

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